「『いい質問』が人を動かす」を読んでみた

  • 25歳で弁護士になった著者が、自らの経験を元に、問いの重要性について解説している本。
  • 弁護士の仕事というのはただ勝訴するだけではなく、依頼者のその後までを考慮する必要がある。例えば土地の問題での訴訟で理詰めで勝つことができたとしても、依頼者はその後も隣人とは付き合っていかなくてはいけないため、訴訟に勝つだけではなく、紛争を根本的に解決し、依頼者の最大限の利益を獲得する必要がある。
    • そのためには、質問によりまずは依頼者を知り、相手を知り、解決すべき結論を知ろうとしないといけない。
  • 質問は強制的に相手に考えさせる力を持っており、人は他人から言われたことには従いたくないが、自分で思いついたことには喜んで従う。
    • これはコーチングやマネジメントなどでも基本で、人を動かすためには命令するのではなく、自分で思いつくような問いを与えることが重要。
  • 基本のオープンクエスチョンと、クローズドクエスチョンのパターン。
    • フルオープンクエスチョン:「この本はどうですか?」
    • セミオープンクエスチョン:「この本を読む目的はなんですか?」 目的により制限をしている
    • セミクローズドクエスチョン:「この本の内容を仕事上のどのような場面で生かしたいですか?」 仕事と場面により制限している
    • フルクローズドクエスチョン「:この本は好き?それとも嫌い」
  • ダメな質問の7つのパターン。
    1. ネガティブクエスチョン:「どうしてこんなことができないんだ?」 否定的な質問をすることで、相手を追い込んでしまい否定的な考えを強制してしまう。
    2. ノーアンサークエスチョン:「何度注意されれば気が済むのか?」 「3回注意されれば気が済みます」という答えを求めているわけではなく、相手の答えを無くし、謝らせるために使う質問。
    3. 相手の答えを即座に否定する:「そんなのナンセンスだよ」 常に相手の答えを否定し、自分の考えのみを述べるのであれば、質問する資格などない。
    4. 1人質問・質問の連打:「なんでそうしたの? こうしたほうがいいんじゃない?」相手の答えも待たずに答えを言ってしまったり、相手が答える前に次の質問に移ること。
    5. 誤導質問:「彼はまだ短気なままなの?」 彼が短気なのを前提として、いつから?を問うもの。Yes/Noで答えても短気だった時があると認めてしまう。
    6. 相手の脳に負担をかける質問:「将来どうなりたいの?」 あまりにオープンすぎたり、文脈がない中でいきなり考えさせる質問をすること。
    7. 刑事の質問:「年齢は? 住所は? 家族は?」 矢継ぎ早に事務的に質問を続けること。
  • 質問をされた時に、答えと同時に考えていること。
    1. 質問者は、私に質問する権利を持っているか
    2. 私は、この質問に答える義務があるのか
    3. 私は、この質問に答える義務がなかったとしても答えるかどうか
    4. 考えをそのまま答えるか、それとも修正して答えるか
  • 質問をする際には、質問の言語情報以外も影響を与える重要な要因。メラビアンの法則によれば
    • 視覚情報:55%(見た目、表情、しぐさ、視線)
    • 聴覚情報:38%(声の質、速さ、大きさ、口調)
    • 言語情報:7%(言葉そのものの意味)
  • 質問をする時には、相槌やうなづき、姿勢など、質問の内容に一致した態度と声の調子で質問することが必要。
「いい質問」が人を動かす
谷原 誠
文響社
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tomohiro.suzuki

株式会社スタンダード UXデザイナー。最近よく読む書籍の分野は戦略、統計学、組織論など。好きな漫画は3月のライオンとワールドトリガー。趣味は塩分摂取とアルコール。