「ひらめきはカオスから生まれる」を読んでみた

  • 小さなカオスを意識的に取り入れることで、思いもよらないセレンディピティやアイデアが生まれるって本。
  • ここでのカオスというのは、例えば通常はNGとされるような議題や目的を定めないMTGや、最近は聞くようになってきたけど、異質の人材をチームに加えることなど。
    • 通常、どんな組織であれ個人であれ、カオスとそれにともなう予測不能性や不確実性は、誰もが最小限に抑えようとしている。
    • カオスは秩序に欠けた状態や、確たる計画や目標のない計画を思い浮かべやすいけど、カオスにも別の側面があると主張するのが本書の主題。
    • カオスを野放しにしておけば、竜巻のように全てを破壊するが、ときとしてその破壊こそが人々の想像力を刺激することがある。
    • 本書では深刻な破壊に繋がるカオスではなく、制御できる範囲内で意図的に招き入れる「穏やかなカオス」を推奨している。
  • カオスを構成するための3つの要素
    1. 余白
    2. 異分子
    3. 計画されたセレンディピティ
  • まず、カオスが入り込むための余白を作ることで、異分子が入り込むようになる。
    • 余白というのは休暇や、一見無駄に思える時間などの、本来の成果に直接繋がらないような内容と捉えるとわかりやすいかも。
    • そのためには余白を作り出すだけの余裕が組織に必要で、例えば忙しい状況で無理に余白を作り出してしまうと、それは「穏やかなカオス」ではなく、「ただのカオス」となってダメージを与えるだけ。
    • また余白で生まれた「何か」をセレンディピティと捉えることができるか、ただの無駄な時間と捉えるかも、余裕や姿勢によって左右されそう。
  • 実際にワシントン大学のレイクル博士の研究によれば、本を読んでいる状態と白昼夢にふけっている状態では、脳の活動量にはそれほど差がないことが発見されたらしい。
    • 脳の同じ部位というよりは、休んでいる時には別の部位(後帯状皮質や楔前部など)が無意識的に同程度の活動をしていて、その部位では過去のエピソードや、意識や感情といった処理を行っているらしい。
    • よくある仕事帰りの歩いている途中や、シャワーを浴びている間に考えが浮かぶというのは、直前の問題と、過去の忘れかけていた記憶が偶発的に結びついて生まれる現象。
    • この無意識に行われることを、意識的に行うことが余白を作るということ。
  • こういう話を聞くと、自分はたいしたことをしなくても素晴らしいアイデアがやってくると思うけど、それは大きな間違い。
ひらめきはカオスから生まれる
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tomohiro.suzuki

株式会社スタンダード UXデザイナー。最近よく読む書籍の分野は戦略、統計学、組織論など。好きな漫画は3月のライオンとワールドトリガー。趣味は塩分摂取とアルコール。